槐の会は、神奈川県の森林再生パートナーとして、神奈川の美しい森と、そこで育まれる清らかな水や空気を守り伝えてゆく活動を続けております。11月29日、松田町の「やどりき水源林」において、本年度第2回目となる森林活動が行われ、約50名の皆様にご参加いただきました。
午前中は、軽作業班と重作業班に分かれて活動を行いました。軽作業班は、林内の清掃や小動物の棲家になるアニマルヘッジづくりを行いました。また、やどりき水源林内に自生するミツマタを延寿の森(水源林内の槐の会が管理している森林)に移植するために、ミツマタの掘り起こしを行いました。
重作業班は、槐の会の森林活動では初の林内整備作業となる「土留め柵づくり」を行いました。土留め柵を斜面に設置することで土砂の流出を防ぐことができ、林内の保全にも繋がります。今回は3箇所に間伐材を用いて柵を設えました。また、5月の活動に引き続き、朽ちた「枕木」と「杭」を取り替え、径路の補修も行いました。
作業の終盤では、参加者1組につき1本、掘り起こしたミツマタを土留め柵の周辺に移植しました。自分たちで植えた苗木と記念写真を撮る参加者も多く見られ、これからの成長が楽しみだと話していました。開花時期は2月~4月頃で、枝が三つ叉に分かれるところからミツマタといいます。春の季語にもなっており、黄色い鮮やかな花は、冬が終わり待ちわびた春がきたことを喜んでいるようにも見えます。花が咲くまで成長するには2年ほどかかりますので、会員の皆様と一緒にミツマタの成長を見守っていきたいと思います。
午後は「森林癒し体験」と「周遊コースの散策」に分かれて活動しました。「森林癒し体験」ではハンモックに揺られながら、木々の中でゆったりとした時間を過ごしたり、枝を使って水中の音に耳をすませるなど、日頃感じることの出来ない自然の力に触れ、森の癒し効果を感じていただけたかと思います。「周遊コースの散策」ではインストラクターから、植物や森に関する様々な説明を聞きながら、冬へと移り変わっていく木立を散策しました。
今回も、清々しい空気のなか森林活動を行うことが出来ました。来年度も春秋1回ずつ森林活動を予定しております。皆様の積極的なご参加をお待ちしております。